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憲法 [26] 第7章 財政 - 財政のかたちと要点

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財政のかたち

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基本原則

国会財政中心主義

国家の財政は国民が負担しており、使われ方によっては国民の利害に大きな影響を与えるため、国会の議決を要求した。

憲法83条

国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。

収入面の具体化

租税法律主義

憲法84条

あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。

租税を為すためには法律に基づかなければならないという原則で、

  • 課税要件法定主義
    • どのような場合に課税されるかを具体的に法定すること
  • 課税手続法定主義
    • どのような手続きによって徴収するからを法定すること

からなる。
課税を政令に委任することは許されるが、素材法律主義の趣旨により、委任は個別・具体的でなければならない。

判例旭川市国民健康保険条例事件(最高裁大法廷 平成18.03.01)

旭川市国民健康保険条例では具体的な保険料率が定められておらず、市長が定める告示に委任されていたところ、当該規定は憲法84条に違反するとして、賦課処分の取消しを求めた事件。

最高裁は、国民健康保険は租税にあたらないことを理由に憲法84条の直接適用を否定しつつも、国民健康保険が強制加入であり、保険料が強制徴収されること等を理由に、同条の趣旨が及ぶとした。
保険料の決定を市長の告示に委ねている点については、

  1. 条例により算定基準が明確にされている
  2. 市長に委ねられているのは専門的・技術的な細目に関する事項のみである
  3. 議会による民主的コントロールが及んでいる

等を理由に、憲法84条の趣旨に反しないと判断した。

平成12(行ツ)62 国民健康保険料賦課処分取消等請求事件

支出面への具体化

憲法85条

国費を支出し、又は国が債務を負担するには、国会の議決に基くことを必要とする。

予算

憲法86条

内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。

憲法87条

見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。

2項
すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない。

憲法88条

すべて皇室財産は、国に属する。すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決を経なければならない。

事後チェック

憲法90条

国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。

2項
会計検査院の組織及び権限は、法律でこれを定める。

憲法91条

内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少くとも毎年一回、国の財政状況について報告しなければならない。

公の財産の支出または利用の制限

憲法89条

公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。