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Web系エンジニアが行政書士を目指すブログ

アラサー既婚(元)Web/アプリエンジニア兼デザイナーが行政書士を目指す

民法 [20] 第3編 債権 - 総則 - 債権者代位権・債権者取消権(詐害行為取消権)

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債務者が債務を弁済しない場合、債権者が債務者の一般財産に対して強制執行をし、差し押さえ・競売・換価などを経て債権を回収することになるため、債務者の一般財産の確保は重要な関心事である。
一方で、債権者といえども債務者の財産管理について干渉する権限があるわけではなく、私的自治の原則が働いている。

そこで両者の調整を図るため、一定の要件の下でのみ、債務者の一般財産の管理に関与し得る制度(債権者代位権民法423条, 債権者取消権(詐害行為取消権)民法424条)を設けている。

債権者代位権

意義

債務者が所有する財産権を行使しない場合、債務者に代わって、自分の名で権利を行使し、債務者の責任財産保全を図る制度。

要件

  1. 保全債権が金銭債権である
  2. 保全債権が弁済期にある
  3. 債務者が無資力である
  4. 債務者が権利行使していない
  5. 代位行使される権利が一身専属権でない

行使方法

裁判上でも裁判外でも行使できる。

請求内容

原則として、債権者が相手方に対して「債務者に履行せよ」という内容になる。
動産や金銭債権の場合は債権者への直接履行請求が認められ、事実上の優先弁済を受けることが可能。

債権者代位権の転用

金銭債権以外の債権でも、一定の場合において代位権の行使が認められており、これを債権者代位権の転用という。
なおこの場合、無資力要件は除外される。

事例

  • 移転登記請求権の代位行使
  • 債権譲渡の通知請求権の代位行使
  • 所有権に基づく妨害排除請求権の代位行使

債権者取消権(詐害行為取消権)

意義

債務者が積極的に自己の責任財産を減少させ、債権回収を困難にさせるような場合に、その財産現象行為(詐害行為)を取り消させ、責任財産の回復を図る制度。

要件

  1. 原則、被保全債権が金銭債権である
  2. 保全債権が詐害行為の前に成立している
  3. 債務者が無資力である
  4. 債務者の詐害行為が財産権を目的とする法律行為である
  5. 債務者に詐害意思がある
  6. 受益者・転得者が悪意である

行使方法

裁判上でのみ行使できる。

行使期間

取消原因を知った時から2年、詐害行為の時から20年で消滅時効にかかる。

行使内容

詐害行為当寺の取消権者の保全債権額の範囲に限定して、債権者の名前で行使される。

効果

取消権の効果が総債権者のために生じ、取り戻された財産は債務者の責任財産として回復する。
取り戻された財産が動産や金銭債権の場合、債権者は直接自己への引渡しを請求でき、事実上の優先弁済を受けることができる。